情熱と言う名のワイン - ラ・パッション・グルナッシュ

以前はワインを飲みながらでないと食事ができなかったのだが、最近は別のアルコールに移行している。
特に食通と言うわけでもないし、なんとなく毎日ワインを気楽に楽しんでいただけだったのだが、7,8年そんな生活を続けていると安ワインの味の何たるかが少しずつ見えてきたような気がする。
昔はホテルのラウンジとかイベントホールを使ったワインの試飲会なんかにも参加したり、新宿にあるクオリティの高いをワインを安く出す店なんかにも足繁く通ったのだが、一番頻繁に購入していたのは1000円台前半~半ばぐらいぐらいの値段のテーブルワインだ。
どうせ毎日飲むものだったし、高いワインに見合った料理を毎日食べているわけではないのだからそれで充分だと考えるようになった。
高いワインはそれなりに美味しいが、こちらにそのクオリティを理解する力量が無い為、ある値段を過ぎるとほとんど違いがわからなくなってくるのだ。
其れに比べて1000円台前半~半ばぐらいのワインは僕に安らぎと日々のちょっとした喜びをもたらしてくれた。美味しい夕食を食べるに越したことは無いが、たとえそれが『オリジン弁当』の『柔らかチーズハンバーグ』と『海老とブロッコリーのクリームサラダ』でも充分美味しいと感じてしまう日だって結構あるのだ。
そんな中で美味しいと感じる安ワインがいままでに何本か存在した。前述の通り僕が飲むのは、安いワインばかりなのでほんとに美味しいかどうかは解らない。その日の季候のせいで美味しく感じたり、一緒に食べた食事との相性であったり、はたまた、そのときの単なる気分だったりするのかもしれない。
食通の方からするとそんなことは許されないのかもしれないが。
『ラ・パション』と言うワインも何度か購入したワインだ。
当時は毎回なるべく違うワインを購入するようにしていた。当然、美味しいのもあるが不味いのもある。しかし不味いと感じても、もともと安いワインである。それなりの美味しさと言うものを主体的に感じ取ろうとする意欲なしには、本当に美味しいとは感じ取れないのだ。
初めこれはのど越し感がひどく不快に感じられた。と言うのもアルコール分がやたらとキツく感じたからだ。しかし段々飲んでゆくうちにこれはある種の風味が濃いのであることに気がついてくる。
毎年ラベルが違うのだが、幸せそうな太陽(?)の絵がなんとも心和ませてくれて好ましい。
コメントを送信